どの花よりも先に春の香りを放つ美しい花「ボケ」
- 三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空
- 2023年3月13日
- 読了時間: 2分
早春からいち早く開花し美しい花姿、香りを届けてくれる木瓜(ボケ)。

冬から5月頃までを開花期とする春を告げてくれる花のひとつです。
バラ科ボケ属、中国原産で平安時代には日本に渡来、庭木としても人気の植物で生垣にも利用、鉢植えや盆栽としても好まれます。
200種類以上の品種があり、日本に自生する固有種クサボケ( Chaenomeles japonica)や、一重咲、八重咲、カラーも朱色や赤、ピンク、白、白地に赤の絞り、紅白の花がひとつの株に咲くものまで多彩。
学名Chaenomeles speciosaの、「speciosa」はラテン語で「美しい」、Chaenomelesはギリシャ語のchaino(大口を開ける)+ melon(リンゴ)が語源の果実が割れるという意味なのだそうです。
美しい花が注目されるボケですが、その名の通り果実も珍重され乾燥させて生薬「木瓜(モッカ)」となります。
関節や筋肉痛、咳、利尿作用などに効果があり、疲労回復、不眠症、低血圧、冷え性、リウマチには果実酒(ボケ酒)が良いとされています。
花言葉には「先駆者」。中国では木瓜の花を「放春花」という名前で表記され、どの花よりも先に春の香りを放ち咲く様子を表しています。まさに先駆者の名にふさわしいですね。
また戦国武将の家紋としても有名で、日本では藤に次いで2番目に多いのが木瓜の家紋なのだとか。優美さとたおやかさのあるデザインもさることながら、子孫繁栄の意味もある縁起のよいシンボルでもあります。
有田焼などの焼き物にもモチーフとしてよく取り入れられ、丸みのある優しくどこか懐かしい雰囲気のある素敵な花型デザインは多くの方に好まれているそうです。
花姿、香り、春を先取り、日本人に好まれる要素の揃った美しい木瓜の花です。