寒風が木々を揺らす冬の一日、私たち剪定屋空に嬉しいお知らせがありました。三重県が推進する「企業トップの熱い思いの本気宣言」に、私たちの取り組みを掲載していただきました。
小さな造園会社である私たちが、なぜこの宣言に参加したのか。それは、自然との共生というテーマが、実は新しい働き方とも深く結びついていると考えたからです。
庭園管理などの現場では、力仕事だけでなく、繊細な感性や柔軟な発想も必要です。竹林の管理では、地域の生態系への理解が欠かせません。これらの作業に「男性の仕事」「女性の仕事」という境界線はありません。むしろ、それぞれの得意分野を活かし、補い合うことで、より良い結果が生まれると日々実感しています。
今回の宣言では、三つの柱を掲げました
意識:自然と人の共生を重視する価値観の共有
私たちは日々の庭園管理などを通じて、自然との対話を大切にしています。単に見た目の美しさだけを追求するのではなく、その土地本来の生態系を理解し、季節の移ろいに寄り添った管理を心がけています。
例えば、野鳥の営巣期を避けた剪定時期の選択や、在来種の保護、生物多様性に配慮した植栽計画など、自然のリズムを尊重した作業を行っています。この価値観は日々の判断や作業に反映させています。
2.制度:体力や技術に応じた作業分担システム
造園業では、高所作業や重機を使用する作業から、繊細な剪定技術が必要な作業まで、様々な技能が求められます。私たちは、性別による固定的な役割分担ではなく、それぞれの得意分野や身体的特性を活かした柔軟な作業分担を行っています。例えば、高木の剪定と生け垣の刈込み、竹林整備と庭園のデザイン提案など、互いの強みを活かし、補い合える体制を築いています。また、新しい技術や道具の導入により、身体的な負担を軽減する工夫も積極的に取り入れています。
3.慣行:持続可能な庭園管理の実践
私たちが目指すのは、次世代に美しい庭園を引き継ぐことができる持続可能な管理方法です。具体的には以下のような取り組みを日常的に実践しています。
環境負荷の低減
剪定枝や伐採木の再利用 人工巣洞で実現する生物多様性を豊かにする庭園管理の実践 土壌改良材としての再利用
農薬使用の最小限化
雨水利用や自然堆肥の活用
伝統技術の活用
日本の伝統的な剪定技法の継承
自然素材(わらぼっち、竹材など)の活用
土地本来の植生の活用 在来種を基調とした植栽
地域との連携
地域の気候風土に適した植栽選択
地域コミュニティとの対話
環境教育活動への参加
宣言は、三重県の特設サイト(https://mie-honki-sengen.com/)でご覧いただけます。
最後になりましたが、このような機会を与えてくださった三重県会議の皆様、日頃からご支援いただいているお客様に心より感謝申し上げます。