令和4年7月1日に行われた三重県自然環境保全指導員の辞令交付式に個人として参加しました。
三重県自然環境保全指導員とは自然環境保全地域や自然公園利用施設の巡視、指導または助言、自然環境保全に関する情報収集等を行い報告活動するといった内容になります。
三重県の山林植生や動植物などの保全に関わる事で、山の手入れや植林などに活かせていければと思い今回応募させていただきました。
任期は令和4年7月 1 日から令和6年6月30日まで(2 年間)となり受持ち区域は鈴鹿市西部を担当させていただく事になりました。加佐登(一~四丁目)、加佐登町、広瀬町、高塚町、津賀町、石薬師町、上野町、上田町、下大久 保町、花川町、岸田町、山本町、大久保町、椿一宮町、深溝町、追分町、三畑町、伊船町、長澤町、 小社町、小岐須町、西庄内町及び東庄内町
鈴鹿市は三重県北部に位置し鈴鹿山脈から伊勢湾沿岸まで山地、平野、丘陵地、海岸などに面し様々な地形を有しています。900mをこし仙ヶ岳ははじめ、野登山、入道ヶ岳、宮指路岳(くしろがたけ)などが連なっています。植物の多様性に富んでおり5,000~6,000種類の植物があるといわれています。 タヌキ、キツネ、ノウサギ、アカネズミ、カモシカなど哺乳類も多数生息しており、昆虫、両生類など様々な生き物が生息しています。
この一帯は都道府県が管理する鈴鹿国定公園に指定されており、長さは 50 キロメートル、面
積は 29,821 ヘクタールに及び豊かな自然が広がり希少な動植物も存在します。
植生はスギヒノキの人口林、広葉樹の二次林が多く天然林の中にはツツジ林やアセビ林などの三重県天然記念物にしているされている所も存在します。
二次林は代償植生とも言われており人間の影響により変化をもたらした植生として山地を活用してきた歴史なども学ぶ事ができます。 自然植生である天然林は日本全国でも小面積しか残っていないと言われており、社寺林や人のあまり近寄れない斜面などは天然林を見る事ができます。
自然とは本来あるべき姿でありそれを取り巻く周囲の状況により変化をしていく経過が自然環境です。身近な自然環境を良好な状態で次世代につなげていくことが保全の観点から求められています。
指導とはある目的に向かって教え導くこと。
それに加えて今の複雑化する社会ではファシリテーション(facilitation)の働きも必要になり、目的や課題を明確化し中立な立場から自然を捉えて多くの人にありのままの姿を伝えながら、自然との相互理解を深め目的を達成する事ができれば、目的の中に役割を生み出していく事ができ、その役割を担う人の中で歴史が生まれ自然との繋がりや共同性を確立しやすくなります。