野鳥が安心して営巣できるお庭・鈴鹿さんぽ道に人工巣洞を設置させていただきました。
- 三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空
- 17 時間前
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三重県鈴鹿市にある植木・ガーデニングの展示販売スペース「Green & Smile さんぽ道」で、剪定屋空(木鳥商店)は、さんぽ道が展開する「造園会社パートナーシッププログラム」に参加し、敷地内の一角をお借りして人工巣洞を設置させていただきました。
人口巣洞プロジェクトの目的

この人工巣洞プロジェクトでは、野鳥の誘致を通じて生物学的防除を実践しながら、庭園における生物多様性の重要性を実証していきます。設置した人工巣洞を定期的にモニタリングすることで、野鳥と植物、昆虫の関係性を観察し、自然のバランスが整った環境づくりを目指します。今後はバードフィーダーや水場も設置していく予定です。
さんぽ道パートナーシッププログラムについて

「Green & Smile さんぽ道」が新たに立ち上げた造園会社パートナーシッププログラムは、造園会社の技術と芸術性を広くアピールする機会を提供するとともに、施設の持続可能な運営と業界全体の発展を目指す取り組みです。
参加企業には以下の特典が用意されています。
庭園スペースの通年利用権(作庭ブース内)
施設ウェブサイトやSNSでの優先的な紹介
イベント時の優先出展権
レンタルスペース優先利用権(通常料金の20%割引)
年間使用料11,000円(税込)で、各社の技術力をアピールする場として活用できる一方、ブース内の庭園管理は各参加企業が担当します。
剪定屋空は、このパートナーシッププログラムを通じて、野鳥が安心して訪れることのできる環境づくりに取り組んでいきます。人工巣洞の設置と継続的なモニタリングにより、自然の力を活用した害虫防除の実例を示すとともに、来場者の皆様に生物多様性の大切さを体感していただける空間を創出していきます。
今回さんぽ道に設置した人工事巣洞の詳細

【物件名】
人工巣洞007号室 どんぐり帽子の巣・苔屋根&シダガーデン付き
【立地】
設置場所:大王松 3.9m 最寄りの木:オタフクナンテン、ボケ、ツツジ、サンシュウ、黒松、ウメ、サクラほか緑豊かな仲間たち
【築年】
製作日:2025年4月18日
【構造】
本体:コナラ造り 屋根:メタセコイア
苔&シダの緑化ガーデン付き
床:杉製(開閉式フロアで清掃もラクラク)
【専有面積】
内寸:縦31cm × 横13cm × 奥行12cm
外寸:縦41cm × 横28cm × 奥行26cm
【玄関サイズ】

直径5cm(小柄で可愛いシジュウカラ様やその他小型鳥さん向け)
【セキュリティ】
天然苔カモフラージュ
高さ3.9mの安全地帯
南東向きで朝日バッチリ
開閉式床で非常時にも安心
【室内設備】
自然素材たっぷりの温もり空間
柿渋仕上げで防虫・防腐対策バッチリ
爪にやさしい無垢仕上げ
自然換気システム(隙間風仕様)
屋根植栽スペース付き!おしゃれと涼感を演出
【周辺環境】
四季折々の自然に囲まれたさんぽ道内
春はツツジ、ウメ、サクラ、夏は涼しい大王松の木陰
近くに昆虫レストラン(自然豊かな緑地)
花々と小鳥の楽園エリア
【入居条件】
シジュウカラ様優遇
つがい歓迎
子育て世帯大歓迎
定期的な「害虫駆除活動」にご協力ください

人工事巣洞製作過程
今回はコナラの「うろ」を活かした人工巣洞の製作です。
うろのサイズがちょうど5cmほどなので、入口サイズが5cmの人口巣洞にしようと思います。

まずは入口のうろを彫っていきます。
木材を木工バイスでしっかり固定しグラインダーに専用のアタッチメントを装着して、うろを傷つけないよう慎重に彫り進めていきます。

入口は、幹を彫っていく時に繋がりそうな位置まで彫り進めておきます。

次に、グラインダーのアタッチメントを変えて幹の内部をくり抜いていきます。

入口と幹の空洞がつながった様子です。
そのまま掘り進め、底まで貫通させます。
入口部分や、ささくれが気になる部分にはサンドペーパーをかけておきます。

次に屋根部分の材を、チェンソーで丸太から切り出します。
治具に丸太を固定させ縦割りしています。

切り出した材をバンドソーでおおかたの形まで荒切りします。
どんぐりのパンツを模した形にしようと思うので、極力丸くなるようカットしていきます。

その後、卓上ベルトサンダーで屋根の形を造っていきます。

屋根の植栽スペースのくぼみはグラインダーに専用アタッチメントを取り付けて彫りました。
水捌けを良くするため3つのくぼみの底はインパクトで穴を開けて繋げています。
最後にサンドペーパーで仕上げます。

屋根を仮置きしてみました。
なんだか頭が長く見えるので、3、4cmほど幹部分をカットしました。
その後、木釘で屋根を固定しています。

続いて、底部分を製作していきます。
以前製材したスギ板に幹の底を置き、形を書き写してからバンドソーで形をくり抜きます。

卓上ベルトサンダーで形を整え、面取りをして仕上げていきます。

屋根と底部分の材に柿渋を塗装していきます。
柿渋は、天然素材の塗料で耐久性、防水性、防腐性を高める効果があります。

塗装が乾いたら底部分を幹に取り付けていきます。
今回は、後ろは丁番で固定しています。

表側は、ヒートンと鉄の針金で引っ掛け部分を作り打ち付けた木釘に引っ掛けて閉める仕様にしました。

最後に、人口巣洞を取り付けるための取手を製作していきます。
集めた材の中からちょうどいい太さの枝を選び、洗って下準備をします。
今回は、ツバキの枝を使用しました。

人口巣洞の背に合わせ、取り付けやすいよう凹凸を卓上ベルトサンダーで整えていきます。
同時に、両端の切り口も丸く整えます。
取手の片側に人口巣洞取り付け時に使用する紐を通す穴をあけておきます。
取手を本体に固定します。

屋根の植栽スペースにシダと苔と流木、幹部分にも苔を可愛く装飾しました。
人口巣洞完成です。

Green & Smile さんぽ道公式ホームページ
「Green & Smile さんぽ道」にお越しの際は、ぜひこの人工巣洞と周辺環境の変化にもご注目ください。自然と調和した庭づくりの新しい可能性をご覧いただけます。
この巣洞が、シジュウカラや他の野鳥たちの新たな住まいとして選ばれ、巣作りから子育て、そして無事な巣立ちへと繋がることを願っています。
剪定屋空では、こうした人工巣洞の設置活動を通じて、生態系の豊かさを未来へ繋げていきたいと考えています。
これからも自然と人とをつなぐお手伝いをしてまいります。
木鳥商店からのご案内
今回のさんぽ道で設置した人工巣洞は、剪定屋空が運営する「木鳥商店」の製品です。「自然からの贈り物を、暮らしの宝物へ」をコンセプトに、庭や里山で発生する伐採木、落ち葉、枝、竹といった廃棄されるはずの自然資源を再利用して作られています。
木鳥商店では、野鳥のための人工巣洞だけでなく、自然素材を活かした雑貨やガーデンアイテムも多数取り揃えております。アップサイクルを通じて、環境に優しい持続可能な暮らしを提案し、人と自然が共生する未来を目指しています。
お求めは木鳥商店オンラインショップまで(https://kotorino.theshop.jp)