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三重県四日市尾上別荘様 庭園管理事例:令和6年5月~令和7年1月の振り返り

執筆者の写真: 三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空

三重県四日市にあるYOKKAICHI HARBOR 尾上別荘様の庭園を、令和6年5月から令和7年1月まで定期的に管理させていただいた様子をまとめてご紹介いたします。


約7ヶ月間にわたり四季折々の姿を見せるお庭と向き合うことで、植物の健康状態や景観の美しさを保つとともに、お客様やスタッフの皆様にとって心地よい空間作りに努めてまいりました。その取り組みの内容と変化を、季節の移ろいに合わせて振り返ってみたいと思います。


1. 春から初夏へ(令和6年5月)


玄関前のクマザサの間引きと樹木剪定


三重県四日市尾上別荘庭園管理 - 紅葉が映える庭園小径の清掃前。クマザサと落葉が目立つ園路の様子。竹林に囲まれた和風庭園のメンテナンス施工開始時の状態

作業開始当初は、園路のクマザサが込み合い、庭園全体に落ち葉がかなり堆積しており溜まりやすい状況でした。そこで最初のステップとして玄関前の孤立スペースを中心にクマザサをある程度間引きながら、併せて樹木に絡むツタを撤去しました。枝葉や落ち葉の処分を行いながらまずは庭木の手入れの前に清掃を徹底的に行わせていただきました。


三重県四日市尾上別荘庭園管理|庭園小径の清掃完了後。クマザサの適切な間引きと落葉処理により、回遊式庭園の趣が蘇った園路。紅葉と竹林が調和する和風庭園の景観
ビフォー


三重県の日本庭園施工事例 - 砂利と縁石で縁取られたS字の園路。紅葉始めの木々、石灯籠、庭石が調和する伝統的な和風庭園のアフター写真
アフター


尾上別荘の庭園整備の様子。落ち葉を集める熊手や剪定道具が置かれ、美しい庭を維持するための作業が行われている。

尾上別荘の美しい日本庭園。自然光が木々を照らし、整備された庭石や緑が調和する癒しの空間。


消毒剤散布による害虫対策


尾上別荘の庭園管理作業。庭師が噴霧器を背負い、美しい日本庭園の維持のために作業を行っている。

上別荘庭園管理庭師が落ち葉を丁寧に清掃。手入れの行き届いた日本庭園の美しさを守るための細やかな作業風景。

5月後半にはお庭全体の手取り除草を徹底し、併せて樹木の枯れ枝の撤去と軽剪定を行い、害虫対策として消毒を実施しました。風通しが悪くなってしまった混み合った樹木はかなりの確率でスス病が蔓延しておりました。


庭園整備前の尾上別荘の庭。風通しが悪く、落葉や雑草が目立つ状態。樹木の混み合いによる病害リスクも懸念される。

ビフォー


庭園整備後の尾上別荘の庭。剪定と手入れが施され、風通しが良くなり、美しい日本庭園の景観が蘇った。

アフター




三重県庭園管理


風通しを良くするために枝をすっきりさせ、葉が日を浴びることで樹木が元気になるよう配慮しています。ただ弱った樹木には強剪定は好ましくなく状態を確認しながら施工を行っていきました。



2. 梅雨期と真夏の管理(令和6年6月~7月)


笹の根枯れ処理


庭師が枯れた笹の根元に除草剤を塗布する作業。梅雨時期の雑草対策として、ハケを使い丁寧に処理を行っている様子

梅雨入り後は気温の上昇と湿度の高さで雑草が一気に伸びる時期です。除草を小まめに行いながらある程度間引いた笹の切り口に根まで枯らす除草剤をハケで塗り込み笹を広がりを抑える作業をさせていただきました。


尾上別荘の外構周辺の手入れ。剪定や除草作業が施され、美しい景観を維持するための管理が行われている。

ビフォー 



三重県 庭園管理

アフター



倒木予防と高木の枝撤去

尾上別荘の庭園整備で伐採された杉の枝を運搬。倒木防止のための高所作業による剪定が行われ、安全で美しい景観を維持。

7月下旬には倒木の恐れがあるスギを伐採し、高所作業で枯れ枝を撤去。安全性と景観維持のための施工をさせていただき、その後は竹の庭や茶の庭を中心に手取り除草、落ち葉の清掃を進め、大型樹木の剪定にも取り組んでいます。


上空から見た尾上別荘の庭園。剪定や清掃が施され、手入れの行き届いた美しい日本庭園の景観が広がる。

3. 秋の深まりと紅葉(令和6年8月~10月)


尾上別荘の庭園に広がる鮮やかな紅葉。赤や黄色に色づいた木々が秋の深まりを感じさせる美しい日本庭園の風景。

定期的な落ち葉掃除と除草剤散布

8月は台風や急な雨など天候が不安定な日も多く、作業時間が限られる中でもこまめに落ち葉清掃と手取り除草を重ね、伸び始めた笹や雑草を抑制。庭全体の維持管理に努めました。


尾上別荘の庭園で落ち葉清掃を行う庭師。ブロワーを使用し、自然光が差し込む美しい日本庭園の景観を維持するための清掃作業

剪定と清掃が施された尾上別荘の日本庭園。整えられた木々と美しい砂利が、風通しの良い落ち着いた庭の景観を演出。

9月から10月にかけては、カシの生垣やモッコク、ウバメガシなどの樹木を透かし剪定し、風通しと陽当たりを確保。特にスス病が出やすい樹種には消毒や活性剤の散布を行い、病害虫予防を図りました。紅葉し始めたモミジの美しさを最大限に引き立てるため、落葉清掃を丁寧に行ったのもこの時期の大切なポイントです。


4. 冬支度と年末年始の管理(令和6年11月~令和7年1月)


冬の伝統風景「こも巻き」と害虫駆除


尾上別荘の松の木に施された『こも巻き』。冬の伝統的な害虫対策として、藁を巻いて越冬害虫の駆除を行う日本庭園の風景。

晩秋から初冬にかけては、剪定した松やモミジなどの高木を仕上げ、こも巻き(害虫の越冬を防ぐ伝統的な方法)を施しました。冬場は樹木の活発な生育は落ち着きますが、害虫を防ぎ、春に備えるための重要な時期です。


年末年始の落ち葉清掃と枯れ竹撤去

12月から1月にかけては落葉量が増えるシーズン。そこで海沿いの外周や南側外周、駐車場まわりを含め、普段停車している車がないタイミングを見計らって徹底した清掃を実施。


尾上別荘の庭園で集められた大量の落ち葉。年末年始に向け、駐車場や庭の清掃作業が行われ、美しい景観を維持。

尾上別荘の冬支度が整った日本庭園。紅葉が美しく彩る中、松の木には害虫対策の『こも巻き』が施され、敷き松葉や敷きわらで防寒・防草処理が行われている。

枯れ竹や朽ちた枝木の撤去も行い、お正月を迎える頃には庭園がすっきりと整った状態を保つことができました。また、寒さによる根の凍結や雑草の発生を抑えるため、敷き松葉や敷きわらで防寒・防草処理をして、春先への準備を万全に整えています。


7ヶ月間の管理を振り返って


尾上別荘庭園管理ビフォーアフター

尾上別荘様のお庭は、海沿いに面しているため、潮風や飛来ゴミの影響も少なくありません。さらに笹をはじめとした下草が多いことから、こまめな除草や樹木に絡みついたツタ取り、消毒・活性剤の散布が欠かせない現場でした。その一方で、和の風情を大切にしながら季節の移ろい(新緑・紅葉・冬枯れ)を感じさせる豊かな景観が魅力的であり、作業を行う中でも日々の変化を楽しませてくれる庭でもありました。


尾上別荘庭園管理ビフォーアフター



三重県 庭園管理

各所に砂利や苔、灯籠やつくばいなど和を象徴する要素が点在しているため、「見た目の美しさ」だけでなく「心地良い空気感」を保つことが重要です。


三重県のお庭手入れ作業事例

そのために、枝葉の透かし剪定で光と風を通す、笹やツタの密生を防ぐ、落ち葉清掃で足元から爽やかに保つといった管理を丁寧に続けてまいりました。除草剤も必要最小限にしつつ、発芽抑制剤や根枯れ剤を用途に応じて使い分けることで、綺麗な景観を長期間維持できるよう工夫を重ねております。


今後に向けた展望

1月に入り、寒さがピークを迎える頃には庭木は一旦落ち着きを見せます。今後は以下のポイントを中心に管理を継続していく予定です。


  • 樹木の健康維持


    スス病などが見受けられる樹木には、引き続きこまめな消毒や活性剤散布を行い、弱った部分の剪定や日当たり・風通しの確保に注力する。


  • 苔と砂利の美観向上


    茶の庭や灯籠前の砂利部分を整えながら、苔育成を試みている箇所を地力のある土壌に育てていく。くん炭などを散布しつつ、バランスを見ながら程良い湿度を維持する工夫を続ける。


  • 安全対策の継続


    台風シーズンや悪天候時に倒木や大きな枝折れのリスクがないか常にチェックし、高所作業が必要な場合はユニック車などを用いて速やかに対処する。


  • 四季の表情を最大限に活かす剪定


  • 新緑・紅葉・落葉など、季節の変化をダイナミックに見せられるよう、樹木ごとに適期の剪定を行う。特に秋の紅葉期に向けたライトアップや、冬の雪景色への対応など、景観演出と機能的ケアを両立させる。




YOKKAICHI HARBOR 尾上別荘

約7ヶ月にわたる尾上別荘様の庭園管理を通じて、海と緑に囲まれたこの場所が持つ可能性と美しさを再認識いたしました。


和の情緒を活かしながら、訪れる方々が心落ち着く空間づくりに貢献できるよう、今後もスタッフ一同、丁寧な作業を心がけてまいります。季節ごとの変化を楽しみつつ、定期管理の積み重ねがもたらす「日々の小さな変化の積み重ね」を大切に尾上別荘庭園を維持していきたいと思います。



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