遠くから見ると大輪の花が咲いているようにも見え…近くで見ると小さめの可憐な5枚花弁の花が集まって咲いている…、少し不思議なバランスにも思える花びらをもつ「サンク・エール」。
クサトベラ科クサトベラ属、品種名はスカエボラ、別名にファンフラワー、末広草(スエヒロソウ)があり、ガーデニングショップでよく表記されている「サンク・エール」は、サントリーフラワーズの流通名のようです。
サンクはフランス語で5、エールは羽根、5枚の羽根を持つ花、またサンク=感謝(thank)とエール=声援(yell)の意味も持たせサンク・エールと名付けられたそうですが、世の中が不安な今の時期だからこそ、よりその名前から元気をもらえる気がします。
ただ可憐な姿とは逆に、植物としてはとても強くたくましい性質をもっていて、5月上旬に植えれば夏の暑さも乗り越え10月まで次々と花を咲かせ、咲いた後は自然と落ち、切り戻しなども不要で手がかかりません。
またその実力は世界でも評価されていて、毎年優秀な花が選ばれる「ジャパンフラワーセレクション2017」では、全花色がベストフラワー賞に、さらに一番人気のディープブルーは、最優秀品種だけに贈られる「フラワー・オブ・ザ・イヤー」も獲得。
ブルー系の他、美しい発色のホワイト、ピンクもあり、混色にして寄せ植えした鉢もブーケのようで素敵です。
炎天下の続く猛暑でも、涼しげな印象のブルーのスカエボラには、「祝杯をあげる」「涼しい風を運ぶ人」という花言葉もあり、イメージにぴったり。
近年の酷暑対策に、お庭に清涼感ある夏越しの花を取り入れてみてはいかがでしょう。