夏が近づくと、あー、増えてきた…。あ、花が咲いてしまった…と申し訳なくもつい溜息がでてしまう植物が「ドクダミ」。
ドクダミ科ドクダミ属、原産地は日本、中国、東南アジア、繁殖力はとにかく旺盛、地下茎を伸ばしてどこまでも広がっていく強さ、道端、庭、日本全国に自生しています。
お庭の雑草取りをする方なら、ドクダミの手ごわさ、しぶとさ?はご承知の通り。抜いても抜いても生えてくる、うっかりしているとグランドカバーのように一面が占領されている…なんてことも。
花は白に黄色の可愛らしさもあるのですが、特徴的なのはやはりニオイ。切り取ると茎や葉、花からも独特の香り、というか臭みのあるニオイがあります。
英名にはfish mint、fish herbなど魚に関連する名前もついているように、<魚のようなにおい>と表現されることもあります。
和名では、毒溜め(ドクダメ)、魚腥草(ギョセイソウ)、とやはりニオイから連想された命名、蕎麦の花に似ているからなのか…地獄蕎麦(ジゴクソバ)、地獄、もなかなか強烈なネーミングですね。
ただ厄介者扱いではありますが、本来は「薬草」。
しかも「十薬(じゅうやく)」と呼ばれるほど、たくさんの効果効能がある植物でどくだみ茶は利尿作用、動脈硬化の予防、解毒、解熱効果と優秀です。
虫よけや化粧水、うがい薬にも使えるドクダミチンキを作っていたご家庭もあるのではないでしょうか。
厄介者扱いのドクダミではありますが、薬草としての効能を知ると、ちょっと見方も変わってくるのかも。…とはいえ、草むしりはお早めに。