カラーバリエーション豊富で11月から5月頃まで長く花を咲かせる冬の定番花として人気の花「サイネリア」。
紫やピンク、ブルー、イエロー、白、蛇の目咲き、グラデーション咲きといった混色もあり、その色数の多さも魅力的。鉢植えや庭植えでもこんもりとたくさんの花をつけてくれるので花の少ない冬の時期も庭を華やかに彩ってくれます。
この「サイネリア」という名前、かつての正式名称では「シネラリア(Cineraria)」と呼ばれていました。しかし日本語の「シネ=死ね」を連想させてしまうことで音が好まれなかったことからCinerariaをサイネリアと読み替えて流通。縁起が悪いという理由で本名を変えられてしまったちょっと可哀そうな花でもあります。
シネラリアにはラテン語の老人からくる由来もあるとされ、あまり快活なイメージがもたれなかったのかもしれません。花の名前ではありませんがセニアカーなど高齢者の「シニア」をあえて「セニア」と表記している商標もありますよね。やはり耳に入ってくる音に不快感を覚えないよう考慮されているようです。
シネラリアの和名には「フキザクラ(蕗桜)」もあり、葉の形がフキ(蕗)に似ていることが由来。敢えておめでたい「富貴」の字をあてた富貴菊(フキギク/フウキギク)という名前もあるようです。
花言葉では「喜び」「いつも快活」という花のイメージにもぴったりなエネルギッシュな言葉が並びますが、「シネラリア」という名もある程度認知されているのでお見舞いやお祝いギフトに贈るときには気を付けたほうがいいかもしれません。
サイネリア:キク科・ペリカリス属 原産地 カナリア諸島 開花期 11月~4月