春のラベンダーが終わるころ、交代するかのように咲き始め夏の暑い時期から秋にかけて長く咲くロシアンセージ。
ベルベット状の青紫色の小花が並んで穂のように群れ咲き、こんもりボリューム感をもって育つ姿は、遠くから眺めてもやさしい色合いのやわらかな風景をつくります。
ロシアンセージ:シソ科ペロブスキア属、パキスタン、アフガニスタン原産、流通名にはペロフスキア、ペロブスキア、サマーラベンダーがあります。
セージと名前がついているのですが、実はセージではなくペロブスキア属の植物。サルビア属(セージ)に似ていること、葉や花に芳香があることからハーブの「セージ」という名前がつけられたようです。
さらに「ロシアン」ですが原産はロシアでもありません。属名のペロブスキア(Perovskia)が、19世紀のロシアの地方長官ペロブスキー氏の名前につながりネーミングがされたのだとか。
ロシアンセージ…フルネーム全部が真実でないちょっとフェイクな名前で可哀そうな気もしてしまうのですが…。
そんな扱いにも負けず(?)耐暑性耐寒性があり、植え付けるとかなり背丈も伸び環境が合えば数年後にはかなり株が大きくなります。地植えにするなら周りのスペースをたっぷりとれる広い場所を選ぶのがおすすめ。鉢植えなら2年くらいで大き目サイズのポットに植え替えるのが良さそうです。
花が終わったら数節を残して枝元で切り戻し剪定しておくと、翌年の成長開花もスムーズに。
切れ込みの入ったシルバーグリーンの葉とラベンダー色の花のコントラスト、夏の涼感、秋のシックな雰囲気も演出してくれるやさし気で素敵な植物です。