栄養価が高くスタミナ野菜の代表にもされる韮(ニラ)ですが、秋にはちょっと野菜とはイメージの違う小さな白い可愛い花を咲かせます。
固くスラリとのびた細い茎の先端に1cmにも満たない小さな6枚の花びらを開き、次々と小花が開花すると白いブーケのような円形に。
生育的には花がついたら根本から刈ってしまう方が葉に栄養がゆき届き良いそうなのですが、可愛い花なので切り花として鑑賞するのもおすすめです。
やがて花弁は枯れ、そのままの形で黒い種をつけ、地に落ちた種が発芽。パワフルに増えていくので、庭や道端など意外なところにニラが生えているのを発見することもあるのでは?
植物分類はユリ科 ネギ属、多年草で原産地は中国の西部です。 歴史は古く弥生時代に日本に渡来し、かなり古い時代から畑で栽培されていたそうで、古事記には加美良(かびら)、万葉集には久々美良(くくみら)という名で記載もあるそうです。
ニラ玉、レバニラ、ニラ餃子など、おいしい料理も多い野菜「ニラ」はβカロテンやビタミンC、カリウム、葉酸、食物繊維など、様々な栄養素をバランスよく含んでいること、また特にニラ特有の辛味成分である「アリシン」には強い殺菌効果、抗酸化作用があり、免疫力を高める効果があると言われています。
たっぷり摂りたいニラですが、毒性植物でもある「スイセン」「スノーフレイク」「キツネノカミソリ」などと葉の形状が似ているので収穫時には注意を。