夏に白い小さな花とかわいい実の様子を同時に楽しめる植物「ジュズサンゴ」。はじめは白い実がだんだんと赤く染まっていく色変化で、日々違う顔を見せてくれるのも鑑賞の醍醐味です。
ポットやハンギング、切花としてもよく流通されており、斑入り葉の品種もナチュラルな雰囲気で人気が高いようですよ。
小さな丸い実が連なっている様子からついた名が「数珠珊瑚(ジュズサンゴ)」、艶やかでコロンとした形はまさに数珠のよう。数珠は念珠(ねんじゅ)とも呼ばれ念仏を唱える時に使用する法具です。お盆など法事やお葬式に手にもつことが多いと思いますが、正式な数珠は108珠とされているそうです。108=煩悩の数ですね。
一般的に持つ略式数珠・片手数珠と呼ばれるものは球数も少ないですが、本式数珠は宗派によって仕様も異なるようです。
数珠は身につけることで、魔除けや厄除けにもなるといわれています。
万両(マンリョウ)千両(センリョウ)のような赤い実をつける植物は縁起がよいとされますし、数珠の名を持つジュズサンゴはさらによい守護や御利益パワーもあるのでは?
こぼれ種でも増えるほど強い性質のある植物なので、地植えにしたときは広がり過ぎたり枝が込み入ってしまう場合も。適度に剪定して風通しをよくすること、寒さにはあまり強くはないので9月までに植え付けを済ませておくと安心です。
ジュズサンゴ(数珠珊瑚):ヤマゴボウ科リヴィナ属 原産地:北米南部、南米
和名は数珠珊瑚、英名ではBloodberry、流通名としてハトベリー、リヴィナ、ルージュプラントもあります。日本には大正時代には渡来していたようです。