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執筆者の写真三重県剪定伐採お庭のお手入れ専門店 剪定屋空

松の枝先、ニョキニョキ伸びているものは…?花びらのない花「マツの雌花」

松の木の上の方を良く見ると、ニョキニョキと伸びた枝先に赤紫色のまるい部分。


松の枝先、ニョキニョキ伸びているものは…?花びらのない花「マツの雌花」

これは?…松の花、雌花なのだそうです。松はウロコのようなりん片が集まったはい胚珠(はいしゅ)がむき出しになった形でつく裸子植物で、花びらやがくがありません。雄花は別にあり、こちらにはウロコのようなりん片が集まった花粉のうに「花粉」が入っています。


花というには華やかさに欠ける気はするものの、松は花粉を風で飛ばし、風にのってきた花粉を受け止めて種を残す「風媒花」なので虫や鳥を惹きつける必要もない。鮮やかな色や魅力的な香りも不要。合理的なスタイルというわけですね。


松:マツ科マツ属の常緑高木の総称、赤道から北極圏まで北半球全般の広域に生育し、花の開花期は4月~5月。日本画や家紋にも好んで描かれる、縁起のよい植物として古くから親しまれています。


和名の「まつ」には行く末を待つ、神が宿るのを待つ、雪や霜に負けず緑のまま春を待つ、といった意味合いがもたされているとか。どっしりと地に根を張り、寿命が長く、年中美しいグリーンを絶やさないそんな威厳と風格が日本人の心を掴む理由なのかもしれません。


公共施設や個人宅の庭木、盆栽としても定番の樹木でもあります。


立派な枝ぶりや樹齢何百年という大木に注目が集まることはあっても、剪定前のピョコピョコと伸びた新芽や地味目な花を目に留めることは少ないかもしれません。それでも花言葉には縁起の良い言葉として「不老長寿」、「勇敢」「向上心」「永遠の若さ」というエネルギッシュなものがたくさん。


松の樹木を見かけたら、ちょっと枝先を見上げて花も愛でてみませんか?

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