桑名市にある津田学園小学校内にある森林で杉を伐採させていただきました。
森林の状態を把握するため打ち合わせの際にドローンを許可を得て飛行させていただき空撮を行っています。次回は3D技術なども取り入れてみたいと思います。
杉は混み合っている箇所を中心に間引かせていただき、時期に合わせて下草刈りや地ごしらえ、
林道作りなどを行わせていただく予定です。
作業当日は学校が休みの時に施工させていただきましたが、打ち合わせなどの際に休み時間になると生徒さんが元気よく山で遊びそこは学びの場としての山の機能もあります。 森林の持つ多面的機能の一つにレクリエーション機能があり森林を歩くと副交感神経活動が高まり生理的にリラックスするという研究結果もあり、人は自然に触れ癒されてそこで多くの事を学びます。
桑名市の地形は、養老山系の南東部に位置する山地、丘陵地帯に面しており、鈴鹿山脈北部の御池岳を源とした員弁川の支川で嘉例川が学校横に流れており、津田小学校は里山や水田を造成して作られた場所です。
沿川に水田地帯が広がりとても自然豊かな所で学校内の森林も植生豊かで、やや大きくなりすぎた紅葉樹、針葉樹があるが落葉広葉樹林が広がり、下層植生も豊かです。
私達はこうした山の管理を通して、その土地や風土にあった整備、植林などを行いながら、森林の多面的機能を最大限に発揮できる状態に手入れしていき森を利用する人の為になるような目標林型を創造してゆき、人の手を絶やす事なく入れ続けられるような、基盤を構築していく事が、長期的な森林の維持に繋がると考えます。
また桑名市の治水歴史を調べると古い洪水記録では天明2年(1782年)に農民一揆を起こした大水害の記録が残っています。 また昭和34年に東海地方を中心に全国的に被害をもたらした伊勢湾台風などの被害が起き本水系は土砂生産量が非常に多く、土石流災害も起きています。
このような災害は学校の授業の中でも歴史などで教えられる事だと思いますが、学校内敷地の森林やビオトープを活用して、日本や三重県の自然の歴史も学ぶ事ができるような仕組みが組み込まれている学べる森があっても良いのではないかと考えております。
環境学習型の森林を目標として現代や未来の子供達に歴史なども伝えていけるような森林環境にできるように私達も日々山に触れ教えていただいている状態です。
山は師 造園業の進化と進歩へ