令和6年10月20日日曜日に三重県松阪市で行われた日本鶏登録審査会に行ってきました。
日本の伝統的な鶏品種の保存と品質向上を目的とした重要な行事です。この審査会では、各地から集まった日本鶏の愛好家や専門家が、様々な品種の特徴や品質を評価し、登録を行いました。
今回うちで飼っている烏骨鶏六匹のうち一匹を審査に出しました。朝は審査会場の近くに河川敷があったのでバッタを食べさせてスタミナ補給。
対象となるのは、地鶏、小国鶏、烏骨鶏、河内奴鶏、軍鶏(八木戸)のいずれかで、生後6ヶ月以上かつ三重県内で飼育されていることが条件です。さらに、ニューカッスル病予防ワクチンの接種が必須となっています。
ニューカッスル病予防ワクチンの接種は動物病院で多頭飼いに向けた大量接種などは扱っている所は多くありましたが、一羽だとワクチンを頼むのが大変なようでかなり探し回りようやく四日市の動物病院さんで対応してくれました。
審査前に体重測定!細い方に首が入っていて最初暴れるかと思いましたが大人しくしておりました。
体重は1420グラムと結構大きい方に入るそうで日頃の山でのみみずや昆虫などを食べさせているのが良かったのか体格は良好でした。
ラッキーセブンの7番でうちのウコちゃん(メス)出鶏です!
結果は。。。
残念ながらうちのウコちゃんは審査基準を満たさず不合格になってしまいました。 元々の遺伝なども関係しているそうですが、毛並みがモコモコで足毛などもあると良いそうです。
下の写真は他の方が出鶏されていた鶏たちです。どの鶏も美しかったです。
14番の烏骨鶏のもふもふ具合は素晴らしかったです。審査員の方に聞くとお手本になるような羽並みだとか。おしりのもふもふも最高に可愛かったです。
日本の伝統的な家禽の中で、烏骨鶏は特に際立った存在です。その独特な外見と栄養価の高さから、1942年7月21日に国の天然記念物に指定されました。この指定は、烏骨鶏の文化的価値を認め、その保護と繁殖を促進する重要な一歩となりました。
烏骨鶏の起源は遠く中国にさかのぼります。日本には、江戸時代の初期、1600年代前半に渡来したとされています。当時の日本社会、特に裕福な階層において、烏骨鶏は珍重される存在でした。その肉や卵は、健康や美容に良いとされ、高級食材として扱われてきました。現代でも、その高い栄養価から、薬膳料理などに用いられることがあります。
烏骨鶏の最も顕著な特徴は、その独特な外見にあります。皮膚、肉、そして骨までもが黒紫色を呈しており、これはメラニン色素の多さによるものです。また、その羽毛は一般的な鶏と異なり、絹のように柔らかく、美しい光沢を持っています。この特徴から「絹羽鶏」という別名で呼ばれることもあります。さらに興味深いのは、足の指の数です。通常の鶏が4本の指を持つのに対し、烏骨鶏は5本、時には6本の指を持つことがあります。
天然記念物指定以降、烏骨鶏の保護と繁殖に向けた取り組みが強化されました。三重県教育委員会などの機関が定期的に日本鶏審査会を開催し、優れた個体を登録する活動を行っています。これらの取り組みにより、烏骨鶏の血統が維持され、その特異性が守られています。
烏骨鶏は、その独特な外見と高い栄養価から、日本の食文化や農業において重要な位置を占めています。天然記念物としての指定は、この貴重な家禽を後世に伝えていくための重要な施策といえるでしょう。今後も、烏骨鶏の保護と繁殖が継続されることで、日本の生物多様性と文化的遺産の一部として、その価値が広く認識されることが期待されます。
今回は不合格になってしまいましたが、美しい鶏達を見れ飼い主さんと交流できたのはとても良い機会になりました。