6月下旬ごろから夏に向けて姿を現した、小さな柿の実です。
秋になるとオレンジ色の熟した柿の果実を目にすることは多いと思いますが、初夏の柿の実の赤ちゃんともいえる、こんな姿は目に留められることも少ないかと思い、記事画像に選んでみました。
カキノキ科カキノキ属、日本には古くからある落葉性樹木で、中国、韓国など東アジア圏を原産地としています。
庭木としても人気のある樹木ですが、もちろん美味しいフルーツとしても人気は高く、日本国内はもちろんアジア、ヨーロッパでも「kaki」の名で流通しているメジャーな果物。
果実はカリウムが豊富で利尿作用があり、二日酔いに柿を食べるとよい、とも言われます。飲みすぎたお酒をしっかり排出してくれそうですね。
また葉っぱにも風邪予防、高血圧、動脈硬化の予防など健康効果あるとされ、柿の葉茶などに利用されています。
さらに「柿のヘタは上手・下手なくしゃっくりに効く」という言葉があって、しゃっくり止めには柿のヘタを煎じて飲むとよいそう。
おまじない的なものかと思っていたら、ヘタは漢方薬に使われている生薬。食べ過ぎや胃の冷えからくるしゃっくりを止める作用があるそうです。
食べた後捨てられていたヘタですが、立派な効能があったのですね。
そういう効能からも由来するのか、柿は「長寿の木」、柿=嘉気(めでたい兆し)と結びつけられ縁起物とされてきました。
美味しくて体にもうれしい柿の木の恩恵。
この小さな青い実がたっぷりの栄養を蓄え、オレンジ色に熟していく秋を楽しみに見守りたいと思います。