12月のクリスマスが近づくころには、花屋の店先に並ぶたくさんのポインセチア。
すっかり季節を感じる定番の植物となりましたね。
ショップに並ぶ種類にも赤白はもちろん、淡いピンクやイエロー系、花びらにラメをあしらったようなキラキラした装飾系など、年々バリエーションも増えアレンジも進化しているようです。
トウダイグサ科・ユーフォルビア属の常緑性低木で、メキシコ西部が原産。意外にも暑い国の植物で本来寒さには弱いので、日本で一般に出回っている鉢植えも室内栽培なのだそう。
日照時間が短くなることで色が変わる短日植物という性質をもつため、寒くなる時期にあの美しい色がでてくるのですね。
ただあの赤い花びらのような部分は、砲(ほう)という葉にあたり、中央にある小さな粒粒が集まっている箇所が花。赤や黄色に色づいているのは葉の一部です。
ポインセチアの赤とグリーンの配色でクリスマスをイメージするのは納得ですが、そもそもの由来は…?と調べてみると、10月~3月までに色づく性質からクリスマスシーズンに出荷できるという商業的理由、そしてキリストとも関係があるようです。
逸話では17世紀ごろのメキシコに住み着いたフランシスコ修道会の僧たちがポインセチアの赤を「キリストの血」緑を「永遠の象徴」を表しているとして「ノーチェ・ブエナ(聖夜)」と呼ぶようになったそうで、また葉のカタチも聖地ベツレヘムの星のカタチに似ていること、キリストの誕生祭の行列で使われるようになったことから世界中に広まったとか。
日本では宗教的理由は薄いかもしれませんが、今年もまたたくさんのポインセチアが冬を彩ってくれることでしょう。