「アマリリス」言葉の響きも美しい花、歌詞にも登場するので名前をご存じのかたも多いかもしれませんね。
ヒガンバナ科ヒッペアストルム属、南アメリカ原産の球根植物で、茎が太くその先に20cmほどもある大輪の花を咲かせます。
3月~6月の春先種と9月~10月の秋咲種があり、基本は6枚の花弁をつけるユリに似た植物ですが、ブロッサムピーコックなどの八重咲やリトルバリエガータなどの小さな花をつけるミニアマリリスも人気が出てきています。
ヒガンバナ科の植物、というと毒性が気になるところですが、アマリリスの球根、花、葉は有毒なので誤飲してしまうと症状として嘔吐、下痢、血圧低下、肝障害などが現れます。
人が間違って口に入れることは少ないかと思いますが、犬や猫などが掘り返して口にしてしまい中毒症状がでた事例はあるようなので、ペットがいるご家庭では注意が必要かもしれません。
花言葉には華麗な美しさからイメージさせる「誇り」や「輝くばかりの美しさ」というもの、またその逆のイメージに近い「内気」というものもあります。
アマリリスは花が大きい分その重みで茎が折れてしまうこともあり、下を向いて咲いている花、のイメージから内気という言葉が付けられたのかもしれません。
またギリシャ神話の中にもアマリリスという少女が羊飼いの少年に恋をし、神から授かった矢で自らの体を傷付け、その血が地中に落ち咲いた素晴らしく美しい花を贈り、彼の心を射止めた、というエピソードもあります。
アマリリスの赤い色は少し毒々しさも感じる鮮やかさがあるので、昔の人も鮮血のような赤い美しい花に神秘性を感じたのかもしれませんね。