11月も終盤、一気に寒気も流れ込んできた頃でしたが、ある場所の樹木に白い花が。ヤマボウシ?のように見えますが、確かヤマボウシは夏の花だったような…。
調べてみるとヤマボウシは秋11月にも花をつけることがあり「返り咲き」「戻り咲き」「狂い咲き」と呼ばれる事例は珍しくないよう。
年に2度咲く品種というのもあるそうです。この樹木の品種は不明ですが、一度つけた花芽が落ち今年の残暑や暖かい秋を経て冬に開花してしまったということかも。
今年は「秋がない」と言われるように酷暑残暑からストンと気温が下がり冬に突入したかのような気象。植物たちにとってもストレスがかかり、春夏秋冬の判別も難しく通常のサイクルで成長できなかった種もあることでしょう。
ヤマボウシの名前の由来は4枚の花びらのような総包の部分が頭巾、真ん中の実の部分が僧侶の顔に見えるということから、比叡山延暦寺の山法師になぞらえつけられた名前だとされています。実は赤く熟すと食べることができジャムや果実酒にすることもできます。
本来、梅雨や夏の時期に白く涼し気な花をつけるので鑑賞樹木としてもおすすめで、公園や街路樹、庭木としても人気のある樹木です。本来は11月~3月頃に剪定して不要な枝をスッキリとカットすると樹形が整います。
返り咲きや狂い咲きもありながら、植物の気温や気候を感知する力の優秀さを改めて感じます。
ヤマボウシ(山法師):ミズキ科 / サンシュユ属(ヤマボウシ属) 別名:ヤマグルマ
原産地:中国、朝鮮半島、日本 開花期は6月中旬~7月中旬 白、ピンク、緑色などの花をつけ庭木やシンボルツリーとして人気がある樹木です