10月~12月に公園や庭園、庭木の間などによく目にする蕗(フキ)のような丸みのある葉と明るい黄色の花。石路(ツワブキ)です。
ツワブキは海岸沿いや草原、林、石の間にもしっかりと生え育ち、日陰でも育つこと、冬でも緑を保った葉を茂らせるため公共の場所や家庭の庭で重宝される植物。ツワブキを植えておくと雑草も生えにくいので抑草効果を狙ったガーデニング栽培もおすすめです。
また食べられる植物でもあり、特に九州地方、宮崎県では郷土料理として親しまれ農林水産省のページでは「つわぶきの油炒め」が紹介されています。
※1月頃から収穫が始まり若葉がでてくる3~5月、春の時期が旬のようです。水に晒したっぷりのお湯でゆでるあく抜きが必要です。
栄養面ではカリウムや食物繊維、ヘキナセールといった栄養素があり、民間療法では火傷や打撲にも利用されていたそうで、かつては「毒消し」作用があるとされ大正時代には炭鉱夫が食べるということでツワ料理の出荷も盛んだったそう。
冬の季語でもある石路(ツワ)の花言葉は、「謙虚」や「謙譲」、そして「困難に負けない」というチカラ強さを秘めた言葉も。陽の当らないような場所でも力強くたくましく育ち鮮やかで明るい黄色の花をつける姿からきた言葉でしょう。
木枯らしの吹く寒い季節になっても足元にエネルギッシュなイエローカラーを見つけると自然と元気になれそうですよね。
ツワブキ:キク科 / ツワブキ属 原産地:日本、朝鮮半島、中国、台湾
開花期は10~12月 花色:黄色、白、オレンジ 常緑性で耐寒耐暑性があり強い植物なので園芸初心者でも育てやすい植物
農林水産省 うちの郷土料理