深く鮮やかな紫色、ベルベットのような質感をもつ花、シコンノボタンです。
色も形も日本的な風情があって優雅な印象の花ですが、実はブラジルを原産地とする常緑性熱帯植物。一日花でも次々と開花するので華やかで開花期も6月頃から11月中旬までとかなり長い。耐寒性はやや弱いものの霜が降りない地域であれば屋外で冬越しも可能です。可憐な印象とはうらはらのなかなか強い植物ですね。
名前にあるノボタンは奄美諸島や沖縄にも自生する植物のことで、シコンノボタンよりも小ぶりで花びらは紅紫色・雄しべは黄色、シコンノボタンはノボタンより濃い紫(紫紺)という意味のようです。
また別名に「ブラジリアンスパイダーフラワー」もあり、雄しべがまるでクモが歩いているように見えることが由来。確かに長い足のクモにも見えてくる…虫嫌いな人にはちょっと歓迎できない名前かも…。
園芸種では人気のコート・ダジュールや、咲き始めは花びらの先半分が紫・中心は白、咲き進むにつれピンク色に変化するリトル・エンジェル、葉に白い斑が入るオータム・カーニバルなどがよく流通しています。
夏から秋、少し寒くなるまで長く花を楽しんで、花後に新芽を残すように切り戻し剪定すると来年の開花も楽しめます。春には挿し木で増やすこともできますよ。
花言葉は「平静」「落ち着き」「ひたむきな愛情」など。
高貴な色でもある落ち着きのある深い紫色、高級なベルベッドのような質感、華やかさと上品な雰囲気を合わせもつシコンノボタンでお庭を彩ってみませんか?
シコンノボタン(紫紺野牡丹):ノボタン科 / シコンノボタン属 原産地:ブラジル 開花期7月~11月